禁輸品と制限品:海外発送できるもの・できないもの
バッテリーから香水、食品まで、国際郵便・配送で制限または禁止されている代表的な品目リスト。
商品を海外へ発送する際、ハードルになるのは関税や税金だけではありません。一部の品目は、航空安全上のルールや各国の輸入制限により、そもそも輸送が認められていません。これらを知らずに発送すると、荷物が差出人に戻されたり、没収されたり、最悪の場合は税関で破棄されます。
1. 「禁止品」と「制限品」の違いは?
- 禁止品(Prohibited Items): いかなる理由があっても発送できない完全な禁輸品です。例として、麻薬、偽造ブランド品、危険な武器などが挙げられます。
- 制限品(Restricted Items): 特定の梱包条件を満たしている場合や、必要な許可証がある場合に限り発送が認められる品目です。
一般の方が直面するトラブルの多くは、スプレー缶や香水など、普段何気なく家庭で使っている日用品が「航空輸送上の危険物」に指定されていることを知らずに発送してしまうケースです。
2. リチウム電池は発送できる?
条件付きで発送できますが、非常に厳格な規制があります。スマートフォンやノートパソコン、モバイルバッテリーに含まれるリチウムイオン電池は、破損により発火・爆発の恐れがあるため「航空危険物」に指定されています。
一般的に、機器(スマートフォンなど)に内蔵された状態であれば標準的な国際郵便や宅配便で送ることができますが、予備のバッテリー単体やモバイルバッテリーそのものを送ることはほぼ不可能です。どうしても単体で送る必要がある場合は、危険物専門の配送業者と専用の申告書類が必要になります。
3. なぜ香水は制限されるのか?
香水やマニキュアは引火性があるためです。香水の多くはアルコール分が高く、航空危険物分類上「引火性液体」に区分されます。
ロイヤルメールやUSPSなどの多くの郵便局・配送会社では、国際便で送ることができる香水のボトルサイズや個数に厳しい制限を設けています。例えば、150mlを超える容量の香水を送ろうとすると、保安検査(X線)で引っかかり、荷物が差出人に返送されることになります。
4. 食品や植物の制限について
食品や植物は、国境を越える際に最もトラブルが起きやすい品目の一つです。各国は、国内の生態系や農業を守るために厳しい検疫(バイオセキュリティ)体制を敷いています。
大まかな基準は以下の通りです。
- 加工食品: チョコレートやクッキーなどは通常、問題なく送ることができます。
- 生鮮食品: 生の果物、野菜、肉類などは、ほぼすべての国で輸入が禁止されています。
- 植物・種子: 発送前に輸出国と輸入国での特別な「植物検疫証明書」が必要になります。
適切な書類がないまま種子や植物を送った場合、税関で即座に廃棄処分されます。
5. 制限品を送ってしまった場合はどうなる?
荷物の保安検査で申告のない制限品や禁止品が検出された場合、以下の3つのいずれかの措置が取られます。
- 差出人へ返送: 配送業者が引き受けを拒否し、荷物を返送します。なお、この際の送料は払い戻されません。
- 没収・破棄: 税関や空港の保安部門が荷物を回収し、処分します。
- 罰金・法的措置: 有害な化学物質を密かに空輸しようとしたなど、重大な過失がある場合は、高額な罰金が科せられたり起訴されたりする可能性があります。
何かを海外へ送る前には、利用する運送会社のウェブサイトに掲載されている「引受禁止・制限品目」リストを必ず確認してください。\n
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